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欲求の分析

寝ながら学べる構造主義 (文春新書)
内田 樹 / / 文藝春秋
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■欲求の階層構造説(欲求階層説): アメリカの心理学者マズローが提唱した概念。人間の欲求は、低次のものから順に、生理的欲求(食べたい、寝たい)、安全欲求(安全でいたい)、所属・愛情欲求(何かの一員でいたい、愛してほしい)、自尊欲求(リスペクトしてほしい)、そして最高次の自己実現欲求(自分の可能性を実現したい)の五段階に構造化されており、下位の欲求が満たされてはじめて次の欲求が現れるというしくみになっている。

■防衛機制とは何か: オーストリアの精神科医(精神分析家)フロイトが提唱した概念。フロイトは、意識の底に無意識の領域を想定し、そこには性衝動(リビドー)が渦巻いているとした。意識は「セックスしたい!」という性衝動の突き上げを絶えず受けているが、それらは現実に充足することが困難なので、さまざまな形で押さえ込まれる。ここに欲求不満が生まれるが、これを無意識に解消しようとするメカニズムが働く。この心の動きのことをフロイトは防衛機制と呼ぶ。

■防衛機制の種類: 抑圧(無意識の世界に問題を押しやる、忘れる)、合理化(問題に理屈づけをして自己正当化する)、逃避(現実から逃れて問題を避ける)、退行(幼児化することで周囲の関心を惹く)、同一視(誰かの能力・業績を自分のもののように考えて満足する)、昇華(性の欲求を社会的価値の高い活動に振り向ける)、代償(別の欲求による満足に置き換える)、反動形成(抑圧した欲求と正反対の行動をとる)、投射(自分がつくった緊張状態を他人のせいにする)、白昼夢(満たされない願望を空想で満たす)など。

# by takiguchika | 2008-05-14 02:37 | センター現代社会 

青年期の捉えかた

脱アイデンティティ
/ 勁草書房
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■マージナル=マン(境界人): 心理学者レヴィンの提唱した概念。大人と子どもの中間、という意味。

■近代社会の発明品: 青年期は近代社会(工業化を経験した社会)に特有のありかた。中等・高等教育の時期(中学生・高校生・大学生)を概念化したもの。青年期をもたない前近代の社会や民族においては、通過儀礼(イニシエーション)をくぐり抜けることで、子どもは大人になる。近代社会では、大人の条件として、複雑な知識や技術が求められる。これらを体得するための期間として設置されたのが中等・高等教育機関。その時期に対応する青年期は、前近代の人びとが設定した通過儀礼の一瞬を、長期間に引き伸ばし制度化したものといえる。

■第二の誕生: ルソー『エミール』。赤ん坊として生まれるのは、単なる生命体としての誕生(第一の誕生)。青年期に、理性を備えた人間としての人生を開始する(第二の誕生)。

■モラトリアム(大人になるための猶予期間): 心理学者エリクソンの提唱した概念。アイデンティティ(自我同一性)を確立する時期。アイデンティティ(自我同一性)とは、他の人と区別できる自分らしさ、自己の存在証明のありかたのこと。大人はアイデンティティを確立していて、社会における役割や責任を果たす存在として位置づけられる。自分らしさ=自分のユニークさは他者との対比のなかで初めて明らかになる。青年期は、大人としての責任を免除された状態でさまざまな他者と関わったり役割を試行錯誤したりできる、アイデンティティ確立のためのお試し期間。

■心理的離乳: 心理学者ホリングワースの提唱した概念。親への依存から自立に踏み出す時期。上記のモラトリアムが、大人との対比から青年期を特徴づけたのに対して、この心理的離乳は、子どもとの対比から青年期を位置づける概念であると言える。

# by takiguchika | 2008-05-14 02:36 | センター現代社会 

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